オカンの会とは?

■<設立主旨>
2007年4月。兵庫県立柏原病院のたった一人の小児科医が、肉体的精神的疲労が積み重なり辞表を提出しようと思い立ったその時、地域の母親たちが小児科の危機を救おうと立ち上がりました。

掲げたスローガンはシンプルな三つ。

「コンビニ受診を控えよう」

「かかりつけ医を持とう」

「お医者さんに感謝の気持ちを伝えよう」

母親たちの動きは奇跡を起こしました。

その奇跡は、崩壊寸前にあった柏原病院の小児科を救っただけではなく、多くの医療者たちの心に希望の明かりを灯しました。

先日、巡りあった医師に「もしも先生が、柏原病院の小児科を守る会がやったように、患者さんに『有難うメッセージ』を送られたらどんな気持ちがしますか」と尋ねました。

すると、その医師は「そんなことしてもらったら、嬉しくて、夢とちゃうかと思います」と答えました。
その医師は語ります。

「私の実感では、半数近くの医師が、心因性の神経症や鬱など何らかのメンタルケア(心理的援助)を必要としている状態にあると言わざるを得ません。医師の不養生ですね・・・。」

今、そこにある「医療の危機」を感じた瞬間でした。

心に思っていてもなかなか伝えられない思いがあります。
でも、感謝の気持ちを言葉にして伝えることは、今すぐに出来ることです。
患者側の少しだけの思いやりで、医療を今覆いつつある危機を少しでも支えることはできないかと考えました。
兵庫県の緑豊かな山あいの町で生まれた物語の続きを、関西の各地で繰り広げられたらいいなと思いました。

私達一人一人が患者として患者の家族として出来ることはなにかを共に考えていけるようなネットワークを、みんなで作っていきませんか。

医療を支える関西オカンの会          代表 関根友実