医療支援ボランティア団体「医療を支える関西オカンの会」主催の第三回のシンポジウム。
今回のテーマは「産科医療」です。
近年、産科崩壊とも呼ばれる危機的な状況が産科医療の現場に起き、地方の病院から産科がどんどん消えていきました。
勤務の過酷さ、訴訟リスクの高さから産科医を志望する医学生も激減しています。
お産をするために遠方に出向いて必死に産院を探さなくてはならないという出産難民という現象も起きました。
妊産婦の側も、過度に理想の出産を求めてリスクを軽視したり、妊婦検診を定期的に受診せず、駆け込み出産をしてしまうという問題もあります。
本来出産というものは母子共に危険を伴うもの。
世界的に見ても、高度で安全な日本の産科医療を支えているのは、医療者の鍛錬と献身によるところが大きいのは事実です。
このような過酷な状況を、やはり多くの人が支えていくことが大切だと考えました。
シンポジウムでは、産科医療を巡る様々な問題点について、医療者、患者、メディア、行政、様々な立場の人達が率直な意見を交わし合います。
新しい命を育んでいくために必要な医療を考えることは未来に向けた社会全体の責務であるという共通認識のもと、
「私たちが今、できることは何か」という視点から改めて福島県立大野病院事件が残した教訓を徹底検証したいと思います。
勝谷 誠彦 (コラムニスト)
梅村 聡 (参議院議員・内科医)
西尾 健治 (奈良医科大学准教授・救命救急医・小児科医)
加藤克彦(国立病院機構福島病院産婦人科部長)
澤倫太郎(日本産科婦人科学会副幹事長)
関根 友実 (元朝日放送アナウンサー)